中国仕事

外国人が中国ローカル企業で働いて何をする?中国企業は箱を買ってから中身を決める?

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 上海のどローカル企業へ入社して初日、命令はこうでした。

あなたのためにパソコンと電話を準備した。さあお金を稼いで下さい

今思えば、中国企業ではよくあることです。

優先順位の考え方:卵が先かニワトリが先か?いや、先に作るのは鶏小屋だよ。当たり前じゃん。

 中国の大部分の経営者の考え方ですが、「大きいもの」から優先します。
例えば、工場を一つ建てるとした場合、日中で以下のような差があります。(一般論ですが)

日本:目的物&市場調査→販売→人員→生産工程→設備→工場建設
中国:工場建設→目的物&市場調査→生産工程&設備→人員→販売

 上記は一例ですが、日本と中国は隣国にして考え方が大きく異なります。
別の例で挙げますと「火神山医院」が記憶に新しいと思います。あれはまさに中国基本思考的な進め方でした。建物→のろし→各地から医療関係者を派遣という形です。
歴史も環境が異なるので当然ではありますが、これがお互いに理解の相違に苦しむことが多くなっています。
 人の雇い方も同様でこう言った差があります。中国では人を雇う時にこいつに何をやらせるか?ということは決めていないケースが多々あります。とかく営業については、新入社員に既存顧客の担当をさせることはあまりないように見えます。何故か?人を増やせば新規の売り上げと顧客は比例して増えるという前提条件があるからです。今の時代にふさわしい言い方か分かりませんが、「産めや増やせや」です。上記の工場も同じ、建てさえすれば物は作れる、作れば売れる、、、、となります。


 今の日本の人はこの考えは知っている人はいますが、理解するのが難しいかもしれません。
何故こうなったか?それは中国は改革開放後に急速に豊かになった国であることが関係しています。
単位から解放され、自分で稼げるようになった。国営企業から私企業の時代が始まり、世の中突然目の前にフロンティアが広がった。我が稼がねば、誰かが稼ぐ、我が今食べないなら、誰かに食われる。だったら多少の毒があってもまず食べよう。腹壊したらその時考えればいいじゃないか。
今の中国の首脳陣はそんな時代を過ごしてきたのです。

 だからリスクをとって「まずやってみる」ということが優先されるようになった攻撃的な性格なのです。
一方日本はバブル崩壊により、過剰な設備投資や不良債権で苦しんだ世代です。慎重な性格です。
ですので、両者の提携関係を長く持たすためには一種の文化や意識通訳が必要となってきます。

ニワトリ(FUJIHO)買ったんだから、じゃんじゃんバリバリ金の卵産んでよね。

 と本題に戻りまして、FUJIHOニワトリは半日勤務3,000元/月で飼われていました。もちろんニワトリと飼育員付きです。総経理はもちろん中国しか見てなくて、中国しか知らない。FUJIHOニワトリも勿論、その考えであるとの前提で雇われたのです。パソコンと電話を与えたら、打ち上げは増えるはずであったのです。

FUJIHOニワトリ、どうやって卵産もうとした?

 日本の会社へひたすら営業電話とメールです。電話多めです。
 私は事情があって、高卒後大学入学前の1年間エアゾル工場に就職したことがありました。わずかながら知識がありました。そしてどローカル企業には手充填のエアゾル設備があり、蘇州で生産ラインが一応あるとのことでしたので、OEMビジネスの可能性に目をつけました。

きっかけは何ですか?目標はあるんですか?初対面でそんなん聞いたら日本社会からブッチですよ。

 上海でしたので、電話とメールまたは日本企業の上海現地法人へしか営業できない状況でしたが、やはり初めてやるものは具合がわからず困難を極めるものでした。話を聞いてくれるまでの壁は高過ぎました。
・日本企業から見て、飛び込みで知名度ほぼゼロの中国の会社が電話してくる自体で怪しさ爆発
・突然のOEMメールも怪しさ爆発
・初対面で突っ込んだ話を聞いてくる何て更に怪しい
・顔も見れない。更に怪しい

 私も日本では大卒後に食品会社で営業しましたが、歴史も知名度もある会社をバックに主に既存顧客のBtoBでした。何とかなるものです。ですが知名度ゼロどころか中国どローカルには悪いですが、マイナスコンディションなシナリオです。

 そこから突然「うちでOEM生産しませんか?うちの生産技術は凄いです。お電話後対応頂けたとのことでしたら、ご興味ございませんか?」やはり怪しさ爆発だったようです。
結果は、、、

日本の購買担当者のお断りの回答方法
受付の方の回避の言い回しなどを勉強させてもらうことになりました。

夷陵の戦いの陸遜将軍の如くです。いつの間にかお断りの方向へ誘導されております。

 初対面で信頼は得たいですが、実力のない者が虚勢を張って、よくわからんものをアピールし、更に無謀にも相手の懐に飛び込んでくるなんて、もし私だったら「あ〜、何か変なのに引っかかった」とブッチしてしまうと思います。当然ですよね。

 そこから私は方針を変更、受付の方にもこれでもかという程腰を低く、何とか担当者へ話をつなげるようにお願いして、現状実はOEM実績はあまりないことと設備も古いこと、ただしその分生産バッチが少なくて済むこと、ついでに私がいるので、心配事や要望があればホットラインでダイレクトに総経理へ連絡を取れるので、他の中国のOEMと比較したら安心感が高いという面のアピールを辛抱強く続け、いくつかの顧客を得ることができました。

 よく考えれば腰を低くするのは当然ですよね。弁護士さんやお医者さんでもないのに「私は凄い、儲けている」とか言っている人の話など本能的に聞きたくもないですよね。用があるならこっちから出向くからとなるのがオチです。
多少営業かじったならわかることでした。反省です。

で、中国どローカル企業での営業はどうだった?やっぱり日本企業がいいの?

 結論から言いますと、中国どローカル企業での営業は貴重な経験でした。仕事は意外にもしやすかったです。
 ですので、今も日本で JAPANESE少数の会社環境でお仕事させてもらってます。
皆さん意外に思われるかもしれませんが、上司や同僚が中国人というのは私には合っているようです。
まず(全ての会社がそうではないと思いますが、)人間関係で悩むことは殆どありません。日本に在って、日本人であることが希少性ありです。かつ私も中国に関しては言語面、文化面でも多少理解がありますので、会議も無理して日本語で話す必要もないので楽なようです。
※周囲に直接聞いた訳ではないですが。苦笑

私は自らの選択ミスの結果ですが、今まで働いた日本企業は、
滅私奉公!常在戦場!会議、会議の準備のために会議!みたいなエセ半沢的バリバリな社風
があったので、ついていけませんでした。
その点今のどローカルも現職ともに「そういうの」とは無縁ですので、私はこの生活を楽しめていると思います。ただ、結果はコミットが求められますので、工夫は必要ですよ。コミットすれば報酬も日本企業よりコミットしてくれる、、、かも?です。😏

まとめ

中国企業は、箱から準備する。人を雇えば成果は勝手に出ると考える傾向がある。
中国企業で働くなら、仕事は自分でゼロから作る覚悟は必要。
日本企業は国外企業からの調達は慎重。やるなら工夫が必要。
中国企業は人間関係などの面で居心地はいい。、、、と思う。

個人的には中国だけでなくて、いろいろな外資系で働くのもおすすめだよ。

得るものが多いと思うよ。

豚の丸焼きも食べられるかもよ??

本日は以上になります。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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FUJIHO-YI

こんにちわ!FUJHOと申します。 埼玉在住。 最近は柴犬(らぶる)をお迎えするも、、まさかの骨折。 飼育と費用を勉強するして都度記事にしています。 仮想通貨(DiFi)、黒柴、セキセイインコ、生活トラブルなどのブログ書いています。 ご一読頂ければ幸いです。 残念ながら、コロナで国外は行けそうにないですが、 中国にも縁があり2006年5月に〜2012年10月まで中国上海で生活していました。 今も中国と関わる仕事に携わっています。

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