皆さん、中国の知り合いの方がいらっしゃったら、10月近くになると月餅が贈られてきたとか、プレゼントされた経験もあるかと思います。
月餅は日本でいう十五夜のお餅の代わりとつい最近まで思っていましたが、中国の月餅を食べる、送る習慣には別の歴史的経緯があるようです。
私も甘いものが好きなので、多くの日本人が甘すぎると言って敬遠する月餅を譲りうけ、バクバク食べていましたが、これらの経緯は最近知りました。😅😅
月餅はいつ食べる?
中国では旧暦8月15日は中秋月と言い、満月を愛でながら月餅を食べる習慣があります。
今年は西暦10月1日です。ですので、送り物に月餅を頂いたなんてことも多いのではないでしょうか。
中国国内ではビジネス文化で月餅届け廻りも営業社員の仕事の一つです。
(逆に中国の月餅メーカー営業社員から見ますと、この時期が年収額を決める最も重要な時期になります。会社的にも、『私的』にも??(謎))
旧暦は昔の中国暦で1912年の中華民国建国まで中国大陸で使用されていた暦です。
ちなみに台湾では今年2020年は「民国109年」と言われていますが、これは清朝ラストエンペラーで有名な宣統帝愛新覚羅溥儀の年号宣統3年11月13日=西暦1912年1月1日=民国元年とのことです。
・・・と話はズレましたが、旧暦はよく作られていて旧暦8月15日は毎回(ほぼ)満月になるようになっております。
今年ですと旧暦8月15日=西暦10月1日=中国の建国記念日(国慶節)となっております。
月餅は何で食べるの? ※諸説あり
諸説ありますが、月餅が中国の歴史では唐時代、匈奴討伐勝利のお祝いの献上品として出現。
それから元朝末期、明朝初めの中原民族(ほぼ漢民族?)の元朝打倒のきっかけとなった記念に月餅の食習慣がはじまったとのことでした。
元朝末期は具体的には、このように語られています。
中原の中原の民族が元朝モンゴル族の圧政に苦しめられ、人民に抗元活動の機運が高まっており、
そんな中で出現した人物が朱元璋(後の洪武帝)です。
朱元璋は元打倒を果たすための連合の結成に奔走しておりました。
ですが、元朝の情報統制及び反乱分子の抑圧は厳しく、反元の監視を掻い潜っての連絡が非常に難しい状況です。
そのような中、三国の諸葛亮と並び称される反元朝の軍師的存在の劉基(伯温)が

ふぉふぉふぉ、王昭光君。月餅をたくさん作りたまえ。
・・・と部下の王昭光に命じ月餅を作らせて、
一方で間者達を操り

これから冬になると疫病(今で言うとインフルエンザ?)が流行らしいのよ〜。そうなのよ〜。奥様〜。予防のために月餅を食べて力をつけた方がいいわよ〜。
と流言飛語を実行させ、大衆にも月餅の購入を促進、
そして大衆が購入した月餅を家に持ち帰り食べると、、、、

子供「パパー、月餅の中に何か紙が入ってるよ。全く食べちゃうところだったよ。」

何だこの紙は?「8月15日夜殺韃子」、8月15日夜に異民族(ここでは元を)を殺すだ?

こ、、、これは打倒元朝の決起檄文じゃねーか。
と世間に反元組織と決起日を知らしめ、
実際に8月15日夜に義勇軍と大衆が一斉に蜂起して、そこから元朝打倒の道を進んだ。。。
・・・とそんなエピソードがあるようです。
そして、その後元朝からの開放を記念して旧暦8月15日に月餅を食べるという習慣ができ今に至る。
という訳です。
これは「100へぇ」いきましたね。 苦笑
月餅って甘すぎて苦手だけど。
やはり伝統的なものはこしあんたっぷりな月餅ですが、ナッツ、蓮の実、黒ごま、卵黄身などがあります。黒ごまは日本人でも空いますが、ナッツや蓮の葉は特徴のある味なので馴染めない人が多いかもしれません。卵黄身も甘く無いパターンもあります。・・・となるとやっぱりこしあんしかないじゃん。となりますが、昨今は月餅型のチョコレート菓子やアイスクリームなどなど色々あるようです。
日本国内でも中村屋さんや山崎パンさんだけでなく、横浜中華街の色々な店でも進化型月餅を販売しているようです。
我が家も毎年月餅はもらえますが、流石に甘いもの。子供達が大好きですので、あっという間になくなってしまいます。食文化というのはどの国も色々なものがあって面白いですよね。
本日は以上になります。
最後までお読み頂きましてありがとうございました!